学生時代の話を盛り込み和やかな雰囲気を作りましょう。
恩師からの祝辞は、学生時代のエピソードをみなさんに披露することが出来る貴重な場です。
思い出話を盛り込み、会場を穏やかな雰囲気にするのは恩師であるあなたの祝辞次第です。
恩師だからこそ、新郎新婦の結婚式に華を添えることのできる祝辞を披露できるよう、
基本をしっかりと把握しておきましょう。
人となりが分かるようなエピソードを盛り込みましょう
教師と生徒という間柄であっても、堅苦しい付き合いばかりではありませんよね。
部活動の顧問や、担任の教師など、新郎新婦が慕い、信頼していたからこそ祝辞を頼んだのだと思います。
そのような間柄で教訓めいた話を多くするのはなんだがた他人行儀な祝辞になってしまいます。
恩師だからこそ知り得ることのできた、新郎新婦の人となりが分かるようなエピソードを盛り込みましょう。
そうすることにより、新郎新婦や参列者に親近感のわく、あたたかみのあるスピーチになります。
ちょっとした気遣いを加えると好印象です
新郎側の来賓の場合、どうしても新郎についての話題に偏りがちです。
その場合、新婦に呼びかけるなど、ちょっとした気遣いを加えると好印象になるでしょう。
また、過去の学生時代の話といっても、具体的なランク付けをするのはお祝いの席にふさわしくありません。
エピソードを語る上で、どうしても欠かせない場合は秀でたことのみスピーチの中に盛り込むようにしましょう。
また、新郎と新婦の歳が離れている場合は、
「年齢の差を感じさせないほど・・・」
「年齢の差を感じさせないほど、しっかりした心の持ち主」
「年齢を感じさせないほど、なんでも話せる仲」
などとまとめると良いでしょう。
基本文例
○○くん、△△さん、本日は誠におめでとうございます。
私は新郎、○○くんが通っていた高校で英語を担当しておりました、××と申します。
クラス担任ではありませんでしたが、テニス部顧問として一緒に3年間を過ごしました。
当時を振り返りますと、連日連夜、休日まで返上した練習よりも、○○君と夜遅くまで話し込んだことが鮮明に思い浮かびます。
○○くんがテニス部に入部した年、私は大学を卒業して教師になったばかりでした。
年齢が近かったこともあり、教師と生徒というよりも、年の離れた兄弟または友人同士のような関係でした。
練習が終わると、読んだばかりの本のこと、テレビで注目を集めていること、進学のこと、女生徒のことなど、時間がたつのも忘れていろいろな話題を語り合いました。
10代といえば自分の殻にこもったり、背伸びをして大人ぶったりするなど、心を開いて話をする生徒は少ないものです。
少しも飾ろうとせず、本音でぶつかってくる○○くんは、私にとって弟のような存在でした。
素直で優しい性格は、私だけに向けられたものではありません。部長となっても、後輩たちに対して決して先輩風を吹かせることはありませんでした。
新入部員にまかされる部室の掃除や洗濯を手取り足取り指導し、技術的なことやプライベートな悩みにも、親身になって相談にのっていたようです。
○○くんが部活を引退したあとの選手権で後輩が敗れた時、彼らの悔しさが手に取るようにわかったのでしょう。
後輩たちの肩を叩きながら、一緒に泣いていた姿が今でも心に残っています。
先輩たちからかわいがられ後輩たちに慕われる優しさと誠実さは、この当時から見られていたものです。
さきほど、お仲人様より△△さんが彼の優しさと誠実さに惹かれたというお話をうかがいましたが、高校を卒業して10年以上たった現在も、当時と少しも変わっていないことを、私は大変嬉しく思います。
本日、まぶしいほどにお美しい△△さんの隣でいささか緊張ぎみの○○くんを見ていると、部活動での男気ある彼とは一転して、照れ屋で女生徒の前にでるとよく顔を赤らめていた10代のころの制服姿が重なり、私の頬も嬉しさでつい緩んでしまいます。
どうかお二人で力を合わせて、素晴らしい家庭を築いてください。
○○くん、△△さん、本日はおめでとう。
思い出に残るご祝儀袋を贈りましょう
学生の頃の暖かなエピソードを披露し、会場を和やかにした祝辞。
素敵な思い出がまた1つ増えた新郎新婦に、もう一つ驚きの演出をすると更に思い出深い結婚式になりますよね。
結姫の巾着袋になるご祝儀袋は、結婚式を終えた新郎新婦を、最後の最後で驚こせることができます。
新郎新婦に慕われていた恩師だからこそ、そういった心使いが大切なのではないでしょうか。